2019年4月19日 03:31 | 無料公開
免疫にブレーキをかける働きがあることから、がん治療薬の開発につながったPD1というタンパク質が、ウイルスや細菌を攻撃する有益な免疫はなぜ抑制しないのかの仕組みを解明したと、徳島大の岡崎拓教授(免疫学)のチームが18日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。
チームは、T細胞と呼ばれる免疫細胞の働きを活発にする樹状細胞に着目、マウスを使って実験した。
すると、いずれも樹状細胞にあるCD80というタンパク質とPDL1が結合するため、T細胞のPD1が、樹状細胞のPDL1と結合しなかった。その結果、T細胞の働きが抑制されず、正常に活性化することが分かった。