iPS角膜移植を厚労省了承 世界初、大阪大が6月にも実施へ

iPS細胞を使った角膜移植の臨床研究について、記者会見する大阪大の西田幸二教授(右から2人目)=5日午後、東京都中央区

 厚生労働省の専門部会は5日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)からシート状の角膜組織を作り、目の病気の患者に移植する大阪大の臨床研究の実施を条件付きで了承した。大阪大のチームは、早ければ6月にも1人目の移植を実施する方針。iPS細胞を使った角膜の治療は世界初。iPS細胞の臨床応用が認められた病気は国内6種類目となる。

 病気やけがで視力が低下し、亡くなった人から角膜提供を希望する患者は全国で約1600人に上るとされる。大阪大の治療は新たな選択肢となる可能性がある。

 対象は「角膜上皮幹細胞疲弊症」の患者。角膜のもとになる細胞が失われて角膜が濁り視力が低下する。


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