核合意交渉の顔、イラン外相辞意 米による制裁で苦境、批判高まり

イランのザリフ外相=2015年、テヘラン(AP=共同)

 【テヘラン共同】イランのザリフ外相は25日、辞任の意向を表明した。イラン政府高官が明らかにした。ザリフ氏は2013年に発足した穏健派ロウハニ政権で外相に就き、15年のイラン核合意を巡る多国間交渉で中心的な役割を担った一人。イラン外交の「顔」として活動してきた。

 18年にトランプ米政権が核合意を離脱し制裁を再開させたことで、イランは経済的な苦境に陥っており、核合意をまとめたロウハニ政権に対する保守強硬派の批判が高まっていた。国会ではザリフ氏への辞任要求も出ていた。

 同氏は国連大使としてニューヨークに駐在するなど欧米の事情に通じた外相として知られていた。


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