新型がん免疫製剤を審議、厚労省 人工遺伝子で白血病治療

厳重な管理下で製造されるキムリア=米ニュージャージー州(提供写真)

 厚生労働省の専門部会は20日、一部の白血病を治療する細胞製剤「キムリア」の製造販売を審議した。了承されれば、人工遺伝子を導入して患者の免疫細胞の攻撃力を高めた「CAR―T細胞」を利用した初の治療法となる。既存の治療法が効かない患者にも効果が得られたことから注目を集めており、他のがんに応用する研究が世界的に活発になっている。

 欧米では既に承認されているが、高額な費用が問題となっている。

 CAR―T細胞はキメラ抗原受容体T細胞の略。患者の血液から免疫を担うT細胞を採取し、さらに人工的に作った遺伝子を導入して作製する。これを点滴などで患者に戻すことで治療する。


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