奈良のシカでけが、最多 5年で4倍、8割外国人

奈良公園で国の天然記念物「奈良のシカ」と触れ合う観光客=奈良市

 奈良公園(奈良市)に生息する国の天然記念物「奈良のシカ」にかまれるなどの被害が、2018年度は今年1月末時点で200件と過去最多になり、5年前から4倍に増えたことが19日、奈良県の調べで分かった。

 けが人の約8割を中国人などの外国人が占めた。鹿せんべいを与える際に写真を撮ろうとして、じらされたシカが攻撃的になることが要因とみられる。集計を始めた13年度は全体で50件だった。日本人の被害件数は横ばいだが、外国人の被害増加が目立つ。

 県は昨年4月、鹿せんべいを与える際の注意点を英語、中国語、日本語で書いた看板を公園と周辺のせんべい販売所に設置した。


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