藤田嗣治の風景画見つかる 渡仏前、榛名湖描く

藤田嗣治

 日本とフランスで活躍した画家藤田嗣治(1886〜1968年)が渡仏前の1911年に群馬県の榛名湖を描いた、未発表の風景画が見つかった。寄贈された平野政吉美術財団(秋田市)が18日、明らかにした。渡仏前の作品は10点程度しか確認されておらず、財団は「貴重な作品」と評価している。

 財団によると、作品は縦33・3センチ、横24・2センチの油彩画でキャンバス裏の木枠に「明治四十四年 榛名湖 藤田嗣治」と書かれていた。1911年7月、当時の妻鴇田とみと旅行した際に描いたとみられる。湖の奥に榛名山が描かれ、粗いタッチなどが絵の具が厚く塗られているのが特徴という。


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