大川小から震災学ぶ、埼玉・鴻巣 「未来ひらくきっかけに」

大学生と意見交換する佐藤敏郎さん(左端)と只野哲也さん(左から2人目)=16日午後、埼玉県鴻巣市

 東日本大震災の津波で児童と教職員計84人が死亡・行方不明になった宮城県石巻市立大川小を通じて震災を考える意見交換会が16日、埼玉県鴻巣市で開かれた。大川小6年だった次女を亡くした佐藤敏郎さん(55)は、避難が遅れたことなどを説明し「起こったことを肯定はできないが、未来をひらくきっかけになってほしい」と語った。

 当時5年で奇跡的に生還した東北学院大1年の只野哲也さん(19)も被災体験や校舎保存を訴えてきたことを報告し「若い世代で活動を引き継いでいきたい」と話した。

 埼玉県防災学習センターと関東の大学生が、大川小の校歌と同じ「未来をひらく」と題して企画した。


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