精神科で拘束、1万2千人 17年度最多更新、隔離も

 精神科病院で手足をベッドにくくりつけるなどの身体拘束を受けた入院患者が、2017年度に全国で1万2千人強に上り、6割は高齢者だったことが厚生労働省の年次調査で分かった。施錠された保護室に隔離された患者も1万3千人近くいた。17年度から調査方法が変わったため、過去と単純には比較できないが、いずれも最多を更新した。

 精神保健福祉法で拘束や隔離が認められるのは、本人や他人を傷つける恐れなどがあり、指定医が「ほかに方法がない」と判断した場合に限られる。患者団体や専門家からは「安易に行われ、長時間の拘束で死亡する例もあり、人権侵害の恐れがある」との指摘が出ている。


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