奈良・長谷寺火祭り「だだおし」 飛び散る火の粉、大和路に春呼ぶ

奈良県桜井市の長谷寺で行われた伝統行事「だだおし」で、大たいまつを伴い参拝者らを威嚇する赤鬼=14日午後

 大和路に春を呼ぶ火祭り「だだおし」が14日、奈良県桜井市の長谷寺であった。鬼役の男衆の威勢と、飛び散る大たいまつの火の粉に参拝者が歓声をあげた。

 だだおしは、仏前で過ちを悔い改め、心身を清める修二会の締めくくりの儀式で、千年以上続く伝統行事。名前の由来は開祖が閻魔大王から授かった「だんだ印」と呼ばれる宝印を参拝者の額に押し当てたり、「だ・だ・だ」と法力で鬼を追い払ったりするなど諸説ある。

 ほら貝と大太鼓が鳴り響く中、赤、青、緑の鬼が重さ約120キロ、長さ約4・5メートルの燃え盛る大たいまつを伴い、参拝者らを威嚇しながら堂を3周し退散した。


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