統計不正、上司への報告は5日後 参考人出席の更迭幹部が明らかに

衆院予算委で答弁のため挙手する厚労省の大西康之元政策統括官=8日午後

 厚生労働省の統計不正問題を巡り、更迭された大西康之元政策統括官(現・官房付)は8日、衆院予算委員会に参考人として出席した。更迭後、初の国会出席。毎月勤労統計の不正について「昨年12月13日に初めて知った」と説明した上で、厚労審議官、官房長ら上司への報告は5日後の18日に部下を通じて行ったと明らかにした。内部対応の遅れは明らかで、機能不全に陥っている同省の状況が改めて浮き彫りになった。

 不正を調べる特別監察委員会の樋口美雄委員長は再調査の内容に関し「今後の検討に影響を及ぼす危険がある」と答弁を避けた。「厚労省に手心を加えるつもりは一切ない」とも述べた。


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