最果ての微小天体、初観測 市販望遠鏡で世界に先行

微小天体の観測に使った望遠鏡=2016年7月、沖縄県の宮古島(有松亘さん提供)

 海王星より外側の、太陽から50億キロ離れた所にある半径1キロ程度の微小天体を見つけることに初めて成功したと、国立天文台などのチームが28日付の英科学誌ネイチャーアストロノミーに発表した。46億年前の太陽系の創成期に氷の粒などが集まってできた、惑星のなり損ないだという。

 海王星よりも遠くの太陽系外縁の領域には小天体が多くあり「カイパーベルト」と呼ばれる。この中の半径10キロ以下の微小天体は非常に暗いため、発見が難しかった。

 海外には、10億円をかけて観測を目指す計画があるが、国立天文台チームは市販の望遠鏡などを組み合わせた開発費350万円の機材で先行した。


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