トキ「野生絶滅」見直し、環境省 人工繁殖・放鳥が成功

田んぼで羽を休めるトキ=新潟県佐渡市

 環境省は24日、絶滅危惧種などを分類したレッドリストで「野生絶滅」とされている特別天然記念物トキについて、人工繁殖により野生復帰が進んだとして、絶滅の危険性が1ランク低い「絶滅危惧1A類」に指定を変更すると発表した。

 トキは1981年に野生の5羽全てが捕獲され、98年に野生絶滅に指定。日本産は2003年に絶滅したが、中国産による人工繁殖に成功。野生下に放鳥する取り組みが成功し、新潟県佐渡市などで順調に個体数が増えている。

 野生絶滅は、本来の生息地で絶滅し、飼育下や、自然分布域とは異なる場所で野生化して種が存続している場合に該当する。


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