奈良・室生寺で放水訓練 国宝、火事から守れ

奈良県宇陀市の室生寺で行われた防災訓練=22日

 国宝や重要文化財を多数抱える奈良県宇陀市の室生寺で22日、寺の職員や観光協会関係者ら約30人が参加した防災訓練があった。国宝の本堂で出火し延焼中との想定で、国宝の五重塔付近など3カ所の消火栓を使って放水。担架での重要物品搬出や参拝客誘導の手順を手際よく確認した。

 寺の職員が本堂の非常ベルを鳴らした後、サイレンと放送で寺の自衛消防隊に出動要請し、119番した。毎年、この時期に訓練している。

 室生寺座主の網代智明さん(68)は「被害を最小限にするため、訓練の成果を身につけるとともに、防火意識を高めていただきたい」と述べた。


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