岩手、大槌町の旧役場庁舎が解体 津波で28人犠牲

解体が始まった岩手県大槌町の旧役場庁舎=19日午前

 東日本大震災の津波で当時の町長と職員計28人が犠牲となった岩手県大槌町の旧役場庁舎で19日、庁舎本体の解体が始まった。2月中に解体とがれき撤去を終え、3月中には跡地の整地まで完了する見込み。

 庁舎の保存を望む住民らが平野公三町長に対する解体差し止め訴訟を起こしたが、17日に盛岡地裁が訴えを退けた。解体は18日に始まる予定だったが強風で延期された。

 町は震災を後世に伝えるため、庁舎の掛け時計や職員が屋上への避難に使ったはしごなどを保存し、活用方法を検討する。


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