iPS角膜移植、厚労省に申請 大阪大、承認なら年内にも1例目

 大阪大の西田幸二教授(眼科学)のチームは16日、人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から角膜の細胞を作り、角膜を損傷した患者に移植して再生する臨床研究計画の実施を厚生労働省に申請したと明らかにした。厚労省での審議を経て承認を得られれば、5、6月中に1例目の移植を実施したいとしている。

 角膜は目の中央にある直径約11ミリ、厚さ約0・5ミリの透明な膜で、レンズの役割を持つ。けがや病気で損傷すると視力低下や失明に至る。

 計画では、京都大に備蓄された他人のiPS細胞から作った角膜の細胞を培養してシート状にし、角膜上皮幹細胞疲弊症の重症の成人患者4人に移植する。


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