被ばく後の乳がんリスク低下 ラット、妊娠・出産経験で

被ばくラットの乳がんリスク

 幼少期のラットが高線量の放射線で被ばくして乳がんの発症リスクが上がっても、その後、妊娠と出産を経験すると、リスクが下がったとの研究結果を量子科学技術研究開発機構などが18日までに英科学誌電子版に発表した。機構によると、人の場合でも妊娠と出産を経験すると乳がんの発症リスクが下がることは知られているが、高線量被ばくが原因の乳がんリスクと妊娠・出産との関係は分かっていなかった。

 妊娠時に関係する女性ホルモンの一種が影響した可能性があり、機構の今岡達彦・幹細胞発がん研究チームリーダーは「発症前にリスクを下げる医薬品を開発する手掛かりになりそうだ」としている。


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