井伏鱒二の未発表資料公開へ ふくやま文学館、日記や太宰覚書

太宰治の覚書(ふくやま文学館提供)

 広島県福山市の「ふくやま文学館」は11日、「黒い雨」などの作品で知られる同市出身の作家井伏鱒二(1898〜1993年)の未発表の日記など新たな収蔵資料を報道陣に公開した。

 友人の太宰治が内縁関係にあった女性と別れる際にしたためた覚書や、太平洋戦争で陸軍に徴用されてシンガポールに渡った際に現地での生活の様子を記した日記など18点。文芸評論家の小林秀雄や、当時の編集者とのやりとりが記された手紙もある。

 ふくやま文学館によると、太宰治の覚書以外は今年5月、遺族から寄贈された。東京都の井伏家に残っていたという。

 資料は14日からふくやま文学館で展示される。


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