社会保障費、自然増を圧縮へ 薬価下げ1千億円超抑える

 政府は2019年度予算案で、高齢化による社会保障費の自然増を5千億円弱に抑える方向で調整に入った。8月の概算要求時点では自然増を6千億円と見込んでいたが、薬の公定価格である薬価の引き下げなどで1千億円超圧縮できる見通しとなった。具体額は財務省と厚生労働省で折衝し、予算編成過程で決める。

 厚労省は5日に開いた中央社会保険医療協議会で、薬の実勢価格が薬価を平均で約7・2%下回ったとの調査結果を公表。価格差を是正するため来年度に薬価を引き下げる。薬価の改定は来年10月実施の方向で調整しており、消費税増税分を上乗せするが、差し引きで3%程度の下げとなる見通しだ。


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