医学部地域枠、30大学埋まらず 18年度入試で190人

 地方での医師不足解消に向け、地元で一定期間働く代わりに都道府県から奨学金が貸与される大学医学部の「地域枠制度」に関し、厚生労働省と文部科学省が2018年度の入試分を調べた結果、全国の約30大学で計約190人分の定員が埋まっていなかったことが27日、関係者への取材で分かった。

 希望者が少なかったことなどが原因で、学生を勤務地に制限のない「一般枠」に振り分けた大学もあったとみられる。都市部と地方との医師偏在問題の解消を目指し、医学部の定員は地域枠に限り定員増が認められているが、理念とかけ離れた不適切な運用が今春まで続いていたことになる。


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