原発事故公判、遺族が意見陳述 「責任曖昧なまま」

 福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力の旧経営陣3人の第34回公判が14日、東京地裁(永渕健一裁判長)であり、両親が老人施設から避難を余儀なくされて亡くなった女性が、意見陳述で「責任が曖昧なままだ。想定外で片付けられると悲しい」と述べた。

 検察官役の指定弁護士の主張によると、原発から約4・5キロ離れた双葉病院(福島県大熊町)の患者338人と、隣接する介護老人保健施設「ドーヴィル双葉」の入所者98人が、事故による避難指示の対象となり、このうち44人が移動中のバスの車内や避難先で死亡したとしている。


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