通知ルールは貿易交渉の基盤 WTO事務局長

東京都内でのフォーラムで発言するWTOのアゼベド事務局長=8日午後

 世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長は8日、日本や米国が中国を念頭に、WTO加盟国が通知なしに補助金交付など自国産業への優遇措置を続けた場合、制裁を科す案を提示する動きがあることに関し「(貿易などの)交渉は互いに何をしているのか理解しないといけない。通知は交渉の基盤になる」と述べ、透明性の向上につながるとの認識を示した。

 東京都内でのフォーラムで発言した。アゼベド氏は問題点として「(WTOへの)信頼が欠如している」と指摘。自国の補助金や非関税障壁をWTOに通知することで「何が起きているのか分かるようにすることが重要だ」と強調した。(共同)


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