原発過労死負担大きい装備で作業 福島第1、東電の計画重圧か

 東京電力福島第1原発で汚染された車両の整備を担当し、長時間労働による過労死として労災認定を受けた猪狩忠昭さん=当時(57)=は、負担が大きい全面マスクと防護服という重装備で作業していたことが5日、分かった。亡くなる直前1カ月の残業は「過労死ライン」とされる100時間を超え約122時間だったという。関係者は、東電が示した作業計画が厳しく「心理的重圧になっていた」と指摘する。

 東電によると、事故で汚染され構外に出せなくなった車両が千台以上発生。このうち使用できる約750台を構内専用とし、車両整備場で車検相当の点検をしている。


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