シャチがPCB汚染でピンチ 日本近海100年後絶滅も

北海道・知床半島の羅臼沖で泳ぐシャチの群れ=2015年5月

 毒性が強く、国際的に使用が規制されたポリ塩化ビフェニール(PCB)の海洋汚染が続いており、日本近海などで100年後にシャチがほぼ絶滅する恐れがあるとの研究結果をデンマークのオーフス大などのチームが4日までにまとめた。

 シャチは世界の海に生息し、食物連鎖の頂点にいるため汚染物質が蓄積しやすい。チームは、今後30〜50年で生息数が半減する海域が出かねないとも指摘し「対策強化を急ぐべきだ」とした。

 PCBは1970年代に日本を含む多くの国が生産や使用をやめ、2001年に採択されたストックホルム条約でも規制された。


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