デサント、伊藤忠との確執明確に 保有株引き上げは「信頼損なう」

提携の発表後に握手するワコールHDの安原弘展社長(左)とデサントの石本雅敏社長=8月30日、京都市

 デサントの石本雅敏社長は16日、共同通信の取材に対し、伊藤忠商事が保有株比率を断続的に引き上げたことについて「信頼関係を損なうものだ」と反発を表明、スポーツ用品大手とその筆頭株主の確執が明らかになってきた。

 伊藤忠が15日付で近畿財務局に提出した変更報告書によると、デサント株を2%余り買い増し29・84%にした。目的は取引強化のためとしている。ただデサント側は「完全に約束が破られた」と受け止めた。資本関係を強めて間もない2009年当時、伊藤忠が「25%以上に高める予定はない」と明言していたからだという。


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