南海トラフ、海底下の境界掘削へ 探査船、紀伊半島沖へ出港

静岡市の清水港を出港する探査船「ちきゅう」=10日((C)JAMSTEC/IODP)

 南海トラフで繰り返す巨大地震の仕組みを調べるため、海洋研究開発機構の探査船「ちきゅう」が10日、静岡市の清水港を出港した。紀伊半島沖約80キロで海底下約5200メートルを目指して掘削し、プレート境界付近の岩石を初めて採取する。

 南海トラフは、陸のプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込む境界に当たり、ここでは1944年の東南海地震や46年の南海地震のような巨大地震が起きている。

 巨大地震が発生したとみられる地下深くの岩石を採取し、成分や性質を詳しく調べれば、将来を予測する精度を高めることが期待できるという。


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