戦国期の居城跡から犬人形、青森 最北端の発見、大名の権威示す

「聖寿寺館跡」から見つかった犬の土人形=8月、青森県南部町

 北東北最大の戦国大名、三戸南部氏の居城だった「聖寿寺館跡」(青森県南部町)から、犬の土人形が見つかった。「犬形土製品」と呼ばれ、これまで各地の有力大名の屋敷跡などから見つかっているが、今回の発見場所が最北端となる。近畿地方の有力者から贈られたものとみられ、南部氏の権威や交流を物語る貴重な資料だという。

 南部町によると、大きさは、高さ3・5センチ、全長6・6センチ。16世紀前半に近畿地方の職人が手作りし、当主の妻などに向けた安産祈願のお守りと推測される。文献で記述されることが少ない戦国時代の女性の暮らしを考える上でも、手掛かりになるとしている。


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