改正、実現10年前に検討 旧優生保護法、「人道的に問題」

厚生労働省

 旧優生保護法(1948〜96年)下で障害者らに不妊手術が繰り返された問題で、旧厚生省が86年の時点で「人道的に問題」として法改正を検討し、88年には強制手術を廃止する「試論」も作成していたことが23日、厚生労働省が公表した資料で分かった。差別的条項を削除した法改正は96年。その10年前から所管の旧厚生省内で法の見直しが提案されていたのに、すぐには改正が実現せず、その後も不妊手術が行われていた。

 公表された資料の一つは「優生保護法の改正について」と題するもの。86年10月に当時の精神保健課の職員が作成し、表紙には「取り扱い注意」と書かれていた。


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