大極殿院の北門を確認、藤原宮跡 奈良・橿原、排水で苦労も

奈良県橿原市の藤原宮跡で確認された大極殿院の北門があった場所を示す奈良文化財研究所の職員=13日

 奈良県橿原市の藤原宮跡(694〜710年)で、天皇が儀式や執務をした「大極殿」を四方に囲む回廊で北門を確認したと、奈良文化財研究所が13日、発表した。造営時の排水処理に苦労した様子も分かり「藤原宮の中心部である大極殿院の全体像と造営過程がより明らかになった」としている。

 これまでに回廊は、塀を挟んで通路が2本並ぶ「複廊」と分かっている。今回は北側回廊の中心付近を発掘。塀と回廊の南半分の柱列とみられる2列の線上で、柱の台となる礎石を据えた穴を23個確認した。

 柱間は東西約4・1メートルと判明。大極殿の真北にあたる中央部分だけ柱間がやや広く、北門と判断した。


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