ロボット用い遠隔操作で「生検」 岡山大、国内初成功

医師がCT画像を見ながらロボットを操作して行う「生検」のイメージ(岡山大提供)

 病理検査のため体内の腫瘍に針を刺して組織を採取する「生検」に、岡山大のチームが、独自開発したロボットを用い、国内で初めて成功した。

 臨床試験として6月に実施。遠隔操作で針を刺せ、採取の際の位置把握に必要なCTによる医師の被ばくを防げ、手ぶれのない高精度の生検も可能になるという。

 平木隆夫准教授(放射線医学)は「手技が習得しやすく医師や地域の技術格差を減らせる。へき地への遠隔医療にも活用が期待できる」と話す。

 平木准教授らは、生検ができる遠隔操作ロボットの開発に2012年に着手し、16年に完成させた。今後、臨床試験を重ね、5年以内の製品化を目指している。


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