文科省、線状降水帯の原因解明へ 災害予測で防災に活用

西日本豪雨の線状降水帯。四角で囲まれた部分が広島県を中心にかかっている(防災科学技術研究所提供)

 西日本豪雨の一因となった「線状降水帯」の発生条件を明らかにする研究を文部科学省が始めることが23日、分かった。各地域での土砂崩れや洪水による被害の予測につなげ、防災に活用するのが目標。2019年度予算の概算要求に関連経費を盛り込む。

 線状降水帯では発達した積乱雲が列になり長時間の雨を降らせる。台風に比べると比較的狭い地域で短い時間のうちに起こる現象のため、発生予測が難しかった。

 発生の仕組みが分かれば、大規模な豪雨災害の発生シナリオを作成。中央省庁間で共有するほか、地方自治体や企業に提供し、地域ごとの避難計画づくりに使ってもらうことも想定している。


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