大岡信さんの未発表詩見つかる 19歳ごろ、恋の不安つづる

大岡信さんが妻深瀬サキさんへの恋の不安をつづった詩

 昨年86歳で死去した文化勲章受章者の詩人大岡信さんが残した未発表の詩が静岡県裾野市の自宅で見つかったことが16日、大岡さんの妻で劇作家の深瀬サキさん(87)への取材で分かった。「暗い窓から」との題の散文詩で、旧制第一高校在学中の19歳ごろに書いたとみられ、深瀬さんへの恋の不安をつづっている。

 若さあふれる文体で、専門家は「詩作の才能が伸びた時期の重要作品」としている。

 詩は深瀬さんが資料整理の際に発見。〈黒々とした瞳の奥に、おそろしく深い湖がある〉〈いけない、いけない、笑みかけては。たまたま隣に私がゐた、それだけなのだ〉などと、恋の戸惑いが記されていた。


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