溝端淳平が舞台で天草四郎役 ジュリーに対抗心?

制作発表会に登場した(左から)浅野ゆう子、松平健、上川隆也、溝端淳平、高岡早紀=19日、東京都内

 山田風太郎の伝奇小説が原作の舞台「魔界転生」(10〜12月)の制作発表会が東京都内で開かれた。天草四郎役で出演する溝端淳平は「悪役といえばそうだが、もともとは弾圧された被害者であり、純粋な青年」と役への熱い思いを語りつつ、かつて同じ役を演じた、あの人への“対抗心”もにじませた。

 島原の乱で滅ぼされたキリシタン一揆の指導者、四郎は「魔界衆」としてよみがえり、徳川幕府への復讐を決意。それを阻もうとする剣豪の柳生十兵衛(上川隆也)らと対決する。

 演出の堤幸彦が、プロジェクションマッピングなど最新技術を駆使しつつ「俳優の皆さんには身体の持てる限界に挑戦していただく」と構想を明らかにすると、「宙づりにされようが、地べたをはいずり回ろうが、精進したい」と溝端。堤らと九州の四郎ゆかりの地を訪れるなど、役作りにも余念がない様子だ。

 ただ囲み取材では、報道陣から聞かれてもいないのに「沢田研二さんの印象が強い」と、1981年の映画版で四郎を演じ、強烈な印象を残したジュリーの名を口に。「自分から言った方が、少しは肩の荷が下りると思った」と笑わせながら、かつての「怪演」との比較で自分を奮い立たせているようだった。

 発表会には、高岡早紀、松平健、浅野ゆう子らも出席した。


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