C型肝炎訴訟、国の責任認めず 札幌、注射器使い回し感染と訴え 

 北海道由仁町の2診療所で1980年ごろまで消毒が不十分な注射器が使い回され、C型肝炎ウイルスに感染したのは国が医師らへの指導を怠ったためとして、患者や遺族計約110人が国に約3億5千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁(湯川浩昭裁判長)は14日、請求を棄却した。

 原告らは、由仁町の2診療所=いずれも廃院=で、風邪の治療などの際、医師から注射を受けて感染、肝硬変や肝がんを発症したとしている。カルテなどの記録は残っておらず、医師も亡くなっていたため、注射と感染の因果関係が焦点だった。


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