南北、離散家族再会は交渉決裂 北朝鮮が亡命者送還を主張 

韓国に亡命したとされる、北朝鮮が中国に設けたレストランの支配人と従業員(韓国統一省提供・共同)

 【ソウル共同】9日の南北閣僚級会談と事前折衝で、韓国が離散家族再会事業へ向けた赤十字会談の開催を求めたが、交渉が決裂していたことが14日、複数の北朝鮮消息筋の話で分かった。北朝鮮側は、中国の北朝鮮レストランから2016年に韓国へ集団亡命したとされる女性従業員らの送還が前提だと主張した。

 韓国入りした北朝鮮脱出住民(脱北者)の亡命は残された家族の安全に関わり、公表は原則として控えられるが、当時の朴槿恵政権は即座に発表した。北朝鮮は従業員12人が「拉致された」と主張。亡命の意思にも疑義があり、今回送還を拒んだ文在寅現政権は対応に苦慮している。


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