核禁止は光とサーローさん 「広島、長崎の魂と共に」 

 【オスロ共同】「広島と長崎で亡くなった二十数万の魂を身の回りに感じてほしい」。核兵器禁止条約実現への貢献をたたえたノーベル平和賞の授賞式。カナダ在住の被爆者サーロー節子さん(85)は10日、被爆者として初めて授賞式で演説、核禁止条約こそ「被爆者の光」と支持を訴えた。

 会場のノルウェーのオスロ市庁舎ホールを埋めた被爆者や各国外交官は演説に聞き入り、目元をぬぐう人も。約20分の演説が終わると会場は温かい拍手に包まれた。

 サーローさんが広島で被爆したのは13歳の時だ。煙を上げるがれきの闇に閉じ込められ、誰かの声に励まされ明かりを目指して懸命にはい出たと語った。


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