2017年9月12日 17:43 | 無料公開
「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展」のイベントに登場した荒木飛呂彦さん(左)と原哲夫さん=東京都内
東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで開催中の「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展」の特別トークイベントで、「北斗の拳」の原哲夫さんと、「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦さんが、新人時代の編集者との“バトル”エピソードを披露した。
高校2年の時にジャンプに原稿を持ち込んだ原さんは、編集者から最初の“洗礼”を受けた。「『(キン肉マンの作者)ゆでたまごさんは高校生でデビューしてんだよ。17歳でまだこんなの描いてるの?』って、ボロクソに言われたんです」
「北斗―」は1983年に連載が始まると、たちまち大ヒット。流行語になった敵キャラの断末魔「ひでぶっ!!」「あべし!!」は原さんが考案したものだが、当初、担当の評価はさんざんだったという。
「絵が描けるばかだと思われていたのか、(ひでぶっ、あべしという字面を見て)『おまえ、字を間違えてるぞ』って言われた。俺が一生懸命考えたのに…」と冗談交じりで恨み節を吐露した。
荒木さんも新人時代に強烈な体験をした。別の新人が編集者から「こういう原稿、見たくないんだよね」「自分でシュレッダーにかけろ」と酷評されて、泣いているのを目撃したという。「超ブラックだよね。次は俺が言われるかもと、怖かった…」と苦笑する。
「ジョジョ―」は、連載開始から30年続く人気シリーズ。担当編集者からの教えが、唯一無二の世界観を生み出し続ける秘訣だ。「他の誰かと似た漫画を描いたら、こういうのを絶対描くなと怒られた。それで、その隙間を縫うようにアイデアを出していったんです」
10月15日まで開催。