全斗煥氏回顧録が出版・販売禁止 韓国・光州事件の映画好調 

1980年5月の命日が刻まれた墓石が並ぶ光州事件の犠牲者が埋葬された国立墓地=19日、韓国南西部の光州(共同)

 【光州共同】1980年に韓国南西部の光州で軍が160人以上の市民を虐殺した光州事件をめぐり、光州地裁は19日までに、当時軍を指揮した全斗煥氏が市民の抵抗を「北朝鮮が介入した暴動」と書いた回顧録の販売を禁止する仮処分を出した。

 今月、事件を巡る実話を基にした映画「タクシー運転手」が観客動員1千万人に迫る人気で、全氏への批判も相まって真相究明を求める声が高まっている。

 79年にクーデターを起こした全氏は当時、国軍保安司令官として全土に戒厳令を敷いた。80年5月18日から民主化要求デモが本格化した光州には軍の特殊部隊が投入され、市民に一斉銃撃を加えるなどした。


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