放射線分解でガス発生、大洗事故 原子力機構が原因報告 

 日本原子力研究開発機構は21日、「大洗研究開発センター」(茨城県大洗町)で起きた作業員被ばく事故の原因を原子力規制委員会に報告した。放射性物質を入れたビニールバッグが破裂したのは、接着剤として用いた樹脂などが放射線で分解され、ガスが発生したためと推定していると説明した。

 原子力機構は1989年にガス発生を職員に注意喚起していたが、徹底されていなかった。同機構は放射性物質の保管方法が適切でなかったとしており、職員への詳しい聞き取り調査を経て、9月末に最終報告する。

 事故は6月6日に発生。貯蔵容器を開けた際、内部のバッグが破裂し、作業員5人が内部被ばくした。


  • LINEで送る