都議選、「安倍1強」巡り論戦 初の週末、支持訴え 

都議選候補の街頭演説に集まった大勢の人たち=24日午前、東京都多摩市

 東京都議選は24日、告示後初の週末を迎え、各党幹部らが街頭で支持を訴えた。学校法人「加計学園」を巡る問題など「安倍1強」の国政批判を強める野党に対し、自民党は謙虚さをアピール。地域政党「都民ファーストの会」を率いる小池百合子都知事は、都政の実績を強調した。

 民進党の枝野幸男前幹事長は小平市で公認候補の応援に立ち「安倍政権の4年あまりでおかしなことが積み上がってきた。加計、共謀罪とそれが明らかになってきている」と攻撃。共産党の小池晃書記局長も足立区のJR綾瀬駅東口で加計学園問題を巡り「徹底的に明らかにしないといけない。行政の私物化を許してはならない」と主張した。

 一方、自民党の下村博文都連会長はJR蒲田駅東口での街頭演説で、具体的な国会の問題は封印。「都政と関係ないことで、自民党はおごっている(と言われる)。最近の不祥事には謙虚に脇を引き締め、国も都政も責任を持って前に進める政治をしたい」と述べた。

 「私が知事になって真っ先に取り組んだのは待機児童対策だ」と訴えかけたのは小池氏。東京都多摩市の駅前で開かれた街頭演説会で、外国人観光客の呼び込みや増加する空き家対策など多摩地域の課題に触れ「多摩ニュータウンをオールドタウンにするわけにはいかない。多摩の魅力を生かす新しいプランを作っている」と語ったが、築地市場の豊洲移転問題など自民党との対立軸には触れなかった。

 公明党の山口那津男代表は江東区で街頭に立ち、都議会議員報酬の削減などを小池知事と交渉して実現したと主張。「知事とかみあって議会が足並みをそろえるのが大事。さまざまな意見をまとめられるのは公明党だ」と蜜月ぶりを売り込んだ。


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