肺がん見落とし、21歳男性死亡 愛知・一宮市立病院、遺族と和解 

 愛知県一宮市の市立市民病院は24日、悪性腫瘍の肺転移を調べる精査を怠り、2013年に当時21歳の男性患者が肺がんで死亡したと明らかにした。市は医療ミスを認め、男性の両親に約2400万円の損害賠償金を支払うことで和解した。

 病院事務局によると、男性は03年、12歳の時に県内の病院で皮膚がんの切除手術を行った。その後、市民病院の定期検査で09年と10年に肺に影が見つかったが、がん検出のための検査で異常がないと判断し、定期的な受診を求めなかった。

 12年、別の病院から転移性肺がんの疑いを指摘され、精密検査で既に病状が進行していたことが判明した。


  • LINEで送る