「細胞の新たな死に方」見つける がん細胞死滅の薬剤開発に期待 

通常のマウスの新生児の骨(左)と、細胞死が起きないよう遺伝子を働かないようにしてできた骨。穴が開くなど異常な骨が形成された(大阪府立成人病センター研究所提供)

 老化やけがなどによるものとは違う、細胞の新たな死に方を見つけたと、大阪府立成人病センター研究所の辻本賀英所長のチームが英科学誌電子版に4日発表した。

 この新たな細胞死を制御する遺伝子も特定しており、死に導く仕組みを利用することで、がん細胞を死滅させる薬剤の開発が期待されるという。

 チームによると、細胞死の一つネクローシスは、壊死で、偶発的に起きるため、生体の制御システムが関わらないとされてきた。

 チームは生体内のネクローシスを可視化する方法を開発しマウスの胎児を観察。特定遺伝子により制御できるネクローシスを見つけたとして、新タイプの細胞死と判断した。


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