日医、終末期の尊厳目指し提言へ 認知症の対応も議論 

「人間の尊厳ある死を国民と考えていくことが大切だ」と話す日本医師会の横倉義武会長

 日本医師会(日医)は医療や法律、宗教などが専門の有識者でつくる「生命倫理懇談会」を10月にも設置し、高齢者の尊厳ある終末期医療について検討を始めることを決めた。横倉義武会長が3日までに共同通信のインタビューに応じ、明らかにした。来年夏をめどに提言をまとめる方針。

 回復の見込みのない患者への過度な延命治療の是非や、判断能力が不十分な認知症高齢者の意思決定支援などを議論する見通しだ。患者の尊厳や生活の質をより重視した対応が終末期医療で考慮されるよう、事前に書面で意思表示する「リビングウイル」の普及・啓発も進めたい考え。


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