10人中7人、免疫抑制成功 肝移植後、2年超薬なし 

臨床研究の成果について発表する北海道大などの研究チーム=18日午後、札幌市北区

 生体肝移植後の拒絶反応を抑え、免疫抑制剤に頼らずに済む臨床研究を進める北海道大と順天堂大の研究チームは18日、臓器提供者と移植患者のリンパ球などから培養した特殊な細胞を使い、成人患者10人のうち7人が2年以上も免疫抑制剤なしで日常生活を送ることに成功したと発表した。研究チームは今後、この手法を一般的な治療法として確立させることを目指しており、実現すれば患者の負担を大幅に軽減できそうだ。

 臓器移植を受けた患者は通常、免疫抑制剤を生涯服用する。免疫力が弱まるので感染症やがんになったり、薬の副作用で腎不全、糖尿病を発症したりする恐れが指摘されている。


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