慶応大、iPSで脊髄損傷治療 17年に申請 

 慶応大の岡野栄之教授は17日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を脊髄損傷の治療に利用する臨床研究の実施を、2017年3月に学内の第三者委員会に申請する計画を明らかにした。18年中の実施を目指している。

 脊髄の損傷から2~4週間後の患者20人程度が対象。京都大が備蓄しているiPS細胞を、あらかじめ神経細胞になる手前の細胞に成長させ凍結保存。事故やけがで患者が出た場合に解凍し、傷ついた脊髄に移植する。

 他人の細胞を移植するため免疫を抑える薬を使う。サルを使った動物実験では、失われた運動機能の一部が回復した例もある。


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