ウミガラス11羽巣立ち 北海道・天売島 

巣立ち直前のウミガラスのひな(右)=7月、北海道羽幌町の天売島(環境省提供)

 環境省は22日、北海道羽幌町の天売島で、国内で絶滅が危ぶまれているウミガラスのひな11羽が巣立ったと発表した。天売島は国内唯一の繁殖地で、2桁のひなが巣立つのは1996年以来、18年ぶり。担当者は「2011年から実施している天敵のハシブトガラスなどの捕獲が効果を発揮している」と話している。

 環境省によると、ウミガラスは北太平洋と北大西洋の亜寒帯を中心に分布する体長40~45センチのウミスズメ科の海鳥。天売島での生息数は、60年代の推定約8千羽から、現在は約30羽に減少。同省のレッドリストでは、絶滅の危険性が最も高い区分に分類されている。


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