東京が安全ならいいのか 原発事故に苦しむ福島  

津波で打ち上げられ、雑草が生い茂る中に放置されたままの漁船=4日、福島県浪江町請戸地区

 2020年夏季五輪開催を目指す東京招致委員会の竹田恒和理事長が、ブエノスアイレスで開いた記者会見で「福島とは離れている。東京は安全だ」と発言したことに、東京電力福島第1原発事故に苦しむ福島県民から「東京が安全ならいいのか」「差別的だ」と反発の声が出ている。

 竹田理事長は、4日の会見で原発事故について「東京は水、食物、空気についても非常に安全なレベル。全く懸念はない」「福島とは250キロ離れている」と述べた。

 「『東京は安全』と強調するのは『福島の現状はひどい』と認めるということ」。福島市から東京都練馬区に自主避難している主婦(37)は憤る。


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