林芙美子の小説、文章を発掘 旧満州の新聞に寄稿 

林芙美子

 小説「放浪記」で知られる作家林芙美子(1903~51年)が戦中、旧満州(中国東北部)で発行された新聞に、戦意高揚の小説や文章を寄稿していたことが4日、分かった。伝記の欠落部分を埋める貴重な資料だという。

 発掘されたのは、44年5月の満洲日報に掲載された全10回の連載小説「少年通信兵」と、41年12月18日付の満洲日日新聞に掲載された千字を超える文章「決戦議会の感想」。

 元法政大教授で植民地文化学会代表の西田勝さん(84)が、新聞小説を昨年12月に山口県の防府図書館で、「感想」を今年1月に国立国会図書館でそれぞれ見つけた。


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