東北電力「反対大きくなった」 浪江・小高断念で 

福島県の浪江・小高原発の建設を断念した理由などを説明する、東北電力の海輪誠社長=28日午後、仙台市青葉区

 東北電力の海輪誠社長は28日、仙台市で記者会見し、福島県の浪江・小高原発の建設を断念した理由を「原発依存を徐々に減らすという国のエネルギー政策を見極めた。この1年で福島の反対の声も大きくなった」と説明した。

 計画発表から45年がたつが、建設予定地150ヘクタールの約8割しか取得できておらず、漁業補償交渉などを含めると運転開始まで相当の時間がかかることも理由に挙げた。

 ただ、海輪社長は「浪江・小高(の取りやめ)は福島固有の事情」と強調。増設予定の青森県の東通原発2号機に関しては「電力の安定供給などから重要な電源だ」として計画を維持する方針を示した。


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