平城京に壊された古墳群 大王支えた首長墓か 

平城京造営で壊された古墳群の埴輪片=25日、奈良県橿原市の県立橿原考古学研究所付属博物館

 奈良市のJR奈良駅北側に、平城京造営で壊された3基以上の古墳群(4~5世紀)があったことが分かり、奈良県立橿原考古学研究所付属博物館が25日、発表した。

 調査地の北西約2キロには同時期の大王墓とされる佐紀古墳群があるほか、京域にも開化天皇陵や垂仁天皇陵の前方後円墳が残っている。同博物館は今回の古墳群が大王を支えた首長の墓と推測。「都の造営前には広範囲に古墳があったのだろう。壊された古墳と残ったものの違いを考える材料になる」としている。

 2000年度と09年度に奈良駅の北約500メートルの一帯を発掘し、主に2カ所から埴輪片が出土した。


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