名工・仁清初期の茶道具と判明 高松藩松平家の伝来品 

野々村仁清の初期作品と分かった茶道具「三島写水指」=7日、高松市の香川県立ミュージアム

 高松藩松平家に伝わる茶道具「三島写水指」が、江戸時代前期に活躍した京焼の名工野々村仁清(生没年不詳)の初期作品と分かり、保管している香川県立ミュージアムが7日発表した。年代を特定できる最も古い例で、初期の作風を知る上で重要な手掛かりになるという。

 水指底面に「仁清」の銘があることは分かっていたが、京都国立博物館の協力を得て京都の窯近くから出土した陶片と照合し、模様や銘の彫り方で確認した。

 仁清は国宝「色絵藤花文茶壺」など鮮やかな色使いで知られる陶工。1647年ごろ仁和寺(京都市)の前で窯を開いたと考えられている。


  • LINEで送る